S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス(S&P DJI)は2025年7月、ブロックチェーン技術を活用した分散型インフラを提供するCentrifugeと戦略的提携を行い、トークン化市場1に参入することを発表しました。この提携は、デジタル・トークンの発行に向けてS&P DJIが指数データをライセンス供与する初めての事例です。これにより、S&P DJIはS&P 500®をオンチェーン化し、トークン化市場における重要な一歩を踏み出すことができます。このトークン化という最先端技術により、投資家と金融機関の両方に新たな機会がもたらされる可能性があり、取引プロセスの効率化、流動性の向上、及びイノベーションの促進といったメリットが期待できます。トークン化資産の市場規模(ステーブルコインを除く)2は2025年7月30日現在で推定250億ドルに上っており3(図表1参照)、2030年までには1兆~4兆ドルに拡大する見通しです4(図表2参照)。このことは、金融業界においてトークン化技術の重要性が高まっていることを示しています。


トークン化とは?
トークン化とは、ブロックチェーンなどの分散型台帳技術(DLT)を用いて、資産に対する権利をデジタル・トークンとして発行する仕組みです。これにより、トークンの保有者は資産の権利を取引・移転することが可能となります。例えば、債券や株式などの金融資産だけでなく、不動産や美術品といった実物資産もトークン化することができます。
トークンは、その資産が何であるかを定義すると同時に、その資産をどのように利用できるかを規定する役割も持ちます。さらに、トークン化技術により、資産の分割所有が可能となるため、投資家は資産全体ではなく一部のみを保有することもできます。その結果、より幅広い投資家層に投資機会が開かれることになります。ブロックチェーン技術を活用して資産をトークン化することで、取引の透明性を高め、運用業務を効率化することができます。これにより、従来型の資産運用に伴う人為的ミスなどのリスクを軽減できる可能性があります。




