ダウ・ジョーンズ工業株価平均®は2026年5月26日、指数の算出開始から130周年を迎えます。本稿では、世界で最も広く知られる株価指数の1つであるダウが、指数としての連続性を保ちながら、時代に合わせて進化し、規律ある指数運営を維持してきたことについて振り返ります。ダウは、米国株式市場の動きを表す重要な指標であり、世代を超えてメディアや投資家に参照されてきました。
世代を超えて市場の動きを映し出す
1896年5月26日、チャールズ・ダウは12社の工業企業の株価を合計し、それを12で割って算出した平均値を『ウォール・ストリート・ジャーナル』に掲載しました。その数値は40.94でした。当時、この数値を求めるのに必要だったのは、紙と鉛筆、そして数分間の単純な計算だけでした。
1920年代に入ると、アーサー・“ポップ”・ハリス氏はダウ・ジョーンズ・ニュース・サービス向けに、ダウを1時間ごとに算出するようになりました。これにより、ダウは市場の動きを継続的に表す指標となり、投資家は取引時間中を通じてその動きを把握できるようになりました。20世紀後半になると、ダウは電子的に算出されるようになりました。現在では、ダウは取引時間中を通じて1秒ごとに算出され、その数値がリアルタイムで配信されています。
ダウの算出方法は時代とともに進化してきましたが、市場の動きを測定するという目的は変わっていません。この130年にわたり、市場構造や技術、経済環境が移り変わる中でも、当初はチャールズ・ダウ自身が、その後は歴代の編集者、アナリスト、指数の専門家がダウの算出を担い、米国株式市場の動きを表すこの指標を支えてきました(図表1参照)。ダウが指数としての連続性を維持してきたのは偶然ではありません。それは、長年にわたる責任ある指数運営の成果です。
