S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスが最近算出を開始したS&P 500®クオリティFCF高配当指数は、潤沢なフリーキャッシュフロー(FCF)を生み出している高配当銘柄のパフォーマンスを測定する指数であり、(投資家の)配当収入の確保と(企業の)財務の健全性を重視するアプローチを採用しています。余剰キャッシュを安定的に生み出している企業は、市場が混乱する局面においても、配当を維持・増額する余力が相対的に大きいと考えられます。高い配当収入と潤沢なFCFに着目することで、相対的に利回りが高く、より健全で信頼性の高い企業を見極めることができます。本稿では、S&P 500クオリティFCF高配当指数の算出メソドロジー、パフォーマンス特性、配当利回り、及び投資戦略としての位置づけについて検証します。
指数メソドロジーの概要
この指数ではまず、「少なくとも5年連続で配当を支払っている」という条件を満たしていない企業を除外します。次に、上記の条件を満たしている企業について、FCFマージンとFCF投下資本利益率(ROIC)を組み合わせたFCFスコアを算出し、このスコアに基づいて各銘柄をランク付けします。これらの指標は、売上高がどれだけ効率的にFCFへと転換されているか(FCFマージン)、また投下資本をどれだけ有効に活用してFCFを創出しているか(FCF ROIC)を測るものです。各セクター内でFCFスコアが高い上位50%の企業を選択することで、指数におけるセクター配分の偏りを抑え、幅広い分散を確保します。この採用候補銘柄の中から、配当利回りが高い上位100社を選択し、配当利回りに基づいてウェイトを設定します。図表1は指数メソドロジーの概要を示しています。





