1. 市場にはどのような配当指数が存在しますか?市場参加者は配当指数をどのように活用してきましたか?
配当指数は大きく分けて2つの種類に分類できます。1つは配当成長指数、もう1つは高配当指数です。配当成長指数は、1株当たりの配当金を一定年数以上連続して増やしている銘柄で構成されています。代表例としては、S&P 500®配当貴族®指数やS&P 米国配当成長指数などが挙げられます。これらの指数は、健全な財務基盤と安定した収益力を持つ優良企業を中心に組み入れており、競争力のある配当利回りを提供してきたことから、多くの市場参加者に活用されてきました。一方、高配当指数では、配当利回りの高い企業を優先的に組み入れつつ、財務の健全性や収益力といった基準も加味して銘柄を選択しています。高配当指数は、配当成長指数と比べて配当利回りが高くなる傾向がありますが、相対的にリスクも高く、バリュー株を多く組み入れる傾向があります。
配当指数はこれまで、長期的な投資戦略の基礎として、または短期的な投資戦術として、市場参加者の関心を集めてきました。長期的な投資戦略の視点では、配当収入と株価の値上がり益の両方を期待できることに加え、高い流動性と透明性も魅力となっています。一方、短期的な投資戦術の視点では、市場の不確実性が高まる局面や金利上昇局面において配当戦略が採用されてきました。実際に、配当戦略はこうした局面で相対的に良好なパフォーマンスを示す傾向があります。
2. 関税の影響で市場が下落した局面において、配当指数はどのようなパフォーマンスを示しましたか?また、市場のボラティリティが高まる局面で、市場参加者は配当指数をどのように活用してきましたか?
今年上半期には関税の影響で市場が下落する局面がありましたが、当社の代表的な配当戦略は広範な市場ベンチマークを大幅にアウトパフォームしました。例えば、S&P 500は2月19日の高値から下落して4月8日に安値を付けましたが、その間にS&P 500®配当貴族®指数はS&P 500を8.16%アウトパフォームしました(図表1参照)。

市場のボラティリティが高まる局面では、多くの市場参加者はリスクを抑える手段として配当戦略に注目します。特に、配当成長指数はディフェンシブな特性が大きな魅力となっています。長期にわたり増配を続けている企業は、財務の健全性が相対的に高く、マクロ経済環境が変化する中でも安定した業績を維持できる傾向があります。さらに、配当株は定期的なインカム収入を提供するため、株価の上昇が期待しにくい局面でも損失を抑えることが可能と言えます。
もちろん、リスクを完全に回避できる投資戦略は存在しません。しかし、配当成長を重視する戦略、または財務の健全性や収益力といった基準に基づいて構成銘柄を選択する配当戦略は、長期的に安定したパフォーマンスを維持できる傾向があり、パフォーマンスをある程度予測することも可能です。こうした配当戦略はこれまで、経済の不確実性が高まる局面や市場が下落する局面においても、投資元本を維持しつつインカム収入を確保することができています。