コンテンツリスト

S&P 500ツイッター・センチメント指数シリーズの紹介

マーケット分析レポート S&P 500 2021年10月

World by Numbers: S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス株価指数による 2021 年 10 月の世界市場パフォーマンス・サマリー

マーケット分析レポート S&P 500 2021年9月

米上院によるインフラ投資法案の可決と、暗号通貨への影響

S&P 500ツイッター・センチメント指数シリーズの紹介

Contributor Image
Therese Simberg

Director, Innovation and Strategy

本ブログでは、センチメントを活用した新たな指数シリーズであるS&P 500®ツイッター・センチメント指数シリーズを紹介します。この指数シリーズは、米国株式市場全体を測定する新たな方法であると言えます。

ここ数年間においてソーシャルメディアが進化しており、株式市場や金融市場に関するコメントが多く掲載されています。テクノロジーの進歩により、現在ではこれらのコメントの内容を分析することができます。分析結果を集約することにより、特定の企業についてオンライン・コミュニティで述べられていることを解釈し、理解することが可能となっています。この指数では、ツイッターのデータを活用して市場センチメントを測定しており、特定の銘柄に言及していることを示唆する「キャッシュタグ($マークの後に企業のティッカーシンボルが記載されたタグ)」を含んでいるツイートに注目します。S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスでは、人工知能技術を使用することで、これらの銘柄に関するセンチメントを分析し、S&P 500の構成企業のセンチメント・スコアを算出します。

S&P 500ツイッター・センチメント指数は、S&P 500の構成銘柄の中でツイッター・コミュニティが最もポジティブなセンチメントを示唆している企業のパフォーマンスを反映するように開発されました。この指数を活用することで、最もポジティブなセンチメントを有する銘柄が一定期間において同業他社をアウトパフォームするかどうかを検証することができます。指数構成銘柄のセンチメントが変わらない、または改善している場合、アウトパフォーマンスにつながる可能性がある一方で、センチメントが変化する場合、アンダーパフォーマンスにつながる可能性があります。

2021年11月18日現在、この指数シリーズは以下の指数から構成されています。

S&P 500ツイッター・センチメント指数:この指数は、S&P 500の構成銘柄の中で最もポジティブなセンチメントを有する200銘柄のパフォーマンスに連動するように設計されています。この指数の銘柄は、浮動株調整後時価総額(FMC)ベースで加重され、リバランス時点で10%のウェイト上限が設定されます。

S&P 500ツイッター・センチメント・セレクト均等加重指数:S&P 500ツイッター・センチメント指数の構成銘柄の中で最もポジティブなセンチメントを有する50銘柄のパフォーマンスに連動するように設計されています。この指数の銘柄は、リバランス時点で均等に加重されます。

両方の指数は、多様性や流動性を考慮して設計されており、スパム(関連性の低いツイート)に対して積極的にフィルターをかけています。指数の採用条件を満たすためには、十分な数のツイートが行われている必要があります。

pdf-icon PD F 全ての記事をダウンロードする

マーケット分析レポート S&P 500 2021年10月

Contributor Image
Howard Silverblatt

Senior Index Analyst, Product Management

THE S&P 500 MARKET: 2021 年 10 月

個人的見解:10 月は祝宴相場。しかし 11 月は選挙、FOMC、議会審議が待ち受ける

「上昇と下落が幾度となく繰り返され、そして、こっぴどく打ちのめされても、その度に私は立ち上がり、[市場に]挑んでいくという一つのことが分かった」ような株式市場でした。これが投資というものであり、私は投資を楽しんでいます。10 月は市場のボラティリティの高さと暴落が起きたことでよく知られています(1987 年 10 月 19 日: 20.47%の下落; 1929 年 10 月 28 日: 12.34%の下落; 1929 年 10 月 29 日: 10.16%の下落)。S&P500 指数が 9 月に 4.76%下落(月間の騰落率がマイナスとなったのは、2021 年 1 月のマイナス 1.11%以来です。また、下落率は 2020 年 3 月のマイナス 12.51%に次ぐ大きさとなりました)するとはほとんど予想されていなかったため、10 月を迎えるにあたり警戒感が高まっていました。10 月の株式市場はボラティリティの高い幕開けとなりました(月初 3 日間は、前日比の変動率が 1%を越えました)が、その後は落ち着きを取り戻し、小幅に値を上げながら 9 月の損失分を取り戻し、さらに上昇基調が続いた結果、最高値を 5 回更新しました(年初来では 59 回。年間の高値更新回数は 1928 年以降では 3 番目に並びました)。最終取引日にも終値で最高値を更新し、初の 4,600超えを記録して 4,605.38 で月を終えました。市場の流れを変えた要因としては、個人投資家からの安定的な資金流入と一部の機関投資家による安値拾いの他に、企業業績が(再び)予想を上回ったこと(80.8%の企業で業績が事前予想を上回りました)、売上高が過去最高を記録したこと(76.6%の企業の売上高が事前予想を上回りました)、営業利益率が 13.33%に達したこと(1993 年第 1 四半期以降の平均は 8.12%)が挙げられます—“マネーの動きを追え”ということです。その他の「ブースター(相場の押し上げ要因)」としては、良好な経済指標(予想には届かなかった場合でも)、新型コロナウイルスの感染拡大の鈍化(新たな変異株のデルタプラスが出現したようですが)、ワクチン接種の進展(ペースが鈍化しているとはいえ接種は進んでいます。

pdf-icon PD F 全ての記事をダウンロードする

World by Numbers: S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス株価指数による 2021 年 10 月の世界市場パフォーマンス・サマリー

(2021 年11 月 1 日、東京=S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス)

  1. 全世界の株式市場パフォーマンス

    S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスの算出するS&Pグローバル総合指数(米ドル建て、配当なし。以下、全データについて同じ)によると、2021 年10 月の全世界の株式市場は 4.65%の上昇となった。10 月は、先進国市場が 5.11%の上昇、新興国市場も 0.92%の上昇となった。また、先進国大型株は 5.41%の上昇、先進国小型株は 3.48%の上昇となった(詳細は表1参照)。

  1. 国別パフォーマンス
    10 月の国別パフォーマンス上位は、ペルー、エジプト、カナダ、インドネシア、スウェーデンの順となった。米国市場は6.64%で 48 ヶ国中 6 番目となった(表2参照)。10月の円建てでの日本市場は、マイナス 1.32%であった。
  2. REIT 市場
    10 月の国別パフォーマンス上位は、ペルー、エジプト、カナダ、インドネシア、スウェーデンの順となった。米国市場は6.64%で 48 ヶ国中 6 番目となった(表2参照)。10月の円建てでの日本市場は、マイナス 1.32%であった。

pdf-icon PD F 全ての記事をダウンロードする

マーケット分析レポート S&P 500 2021年9月

Contributor Image
Howard Silverblatt

Senior Index Analyst, Product Management

THE S&P 500 MARKET: 2021 年 9 月
個人的見解:9 月は辛うじて乗り切ったが、10 月も新たな試練が待ち構えている

月初の株式市場は好調で 9 月 2 日には(今年に入って 54 回目となる)最高値を更新しました(4536.95、2020 年 11 月以降、終値での最高値を更新した日が毎月あったことになります)。その後は、好調さを維持したまま月末を迎え、四半期を締めくくるはずでした(与野党の対立が続く政治の紛糾を尻目に)。しかしながら、実際には全く異なる展開となりました。9 月は年間でパフォーマンスが最も低い月だという伝統を株式市場は見事なまでに踏襲し(これまでの 9 月の平均騰落率はマイナス 0.99%で、53.8%の確率で下落しています)、(控えめに言っても)月末まで厳しい展開が続きました。公平を期するために言えば(短期的には弱気相場だが、長期的には強気相場)、損失は制御可能なもので、売りも秩序立っていました(1 日の下げ幅が最大となったのは 9 月28 日で 2.04%の下落)。結局、9 月の下落率は 4.76%となりました(月間の騰落率がマイナスになったのは 2021 年 1 月のマイナス 1.11%以来。また、下落率は 2020 年 3 月のマイナス 12.51%以来の大きさでした)。第 3 四半期は僅かに 0.23%の上昇にとどまり(2020 年第 3 四半期は 8.47%上昇)、年初来では 14.68%上昇(配当込みのトータルリターンはプラス 15.92%)、コロナ危機前の 2020 年 2 月 19 日の終値での高値(3,386.15)からは 27.21%上昇(同プラス 30.62%)、直近最安値となる 2020 年 3 月 23 日(2,237.40)からは 92.52%上昇(同プラス 97.28%)となりました。再び、公平を期すために言えば(何度も同じ表現を使いたくはないのですが)、9 月はのんびりとした夏季休暇を終えて市場が仕事モードに戻る月であり(これは疑わしいですが)、ワシントンの善人達も同様です。しかし今年のワシントンでは年次予算以外にも対応しなければならない問題があったようでした。政府予算が期限切れとなる数時間前につなぎ予算案が議会で可決され、大統領による署名がなされました(債務上限問題やいくつかの景気刺激策に関しては与野党間での協議が続いています)。また、お決まりの政治ゲームは一段と激化しています(弊社のインデックス委員会に政治的緊張の市場への影響を計測するバックテストの実施を提案します)。米連邦制度準備理事会(FRB)は年内のテーバリング開始(終了時期は 2022 年半ば)に向けた(暫定)スケジュールを示すと同時に、(政策金利見通しをまとめたドットチャートと共に)2022 年終盤か 2023 年初頭に利上げする可能性があることを示唆しました。当初の市場の反応は、調整には至らず僅かに下落した程度で、示されたスケジュールを受け入れていました。しかしその後、利上げに注目し、米国 10 年国債利回りは 1.50%を突破しました(1.56%まで上昇し、1.49%で 9 月の取引を終えました。2020 年 9 月末は 0.68%、2019 年 9 月末は 1.68%、1981 年 9 月末は 1 桁違って 15.85%でした)。こうした利回り急騰の背景には、年初からの値上がりを受けて利益確定売りのタイミングを待ち構えていた市場参加者(8 月末時点での市場の年初来リターンは 20.41%)、変異株の影響(大半の市場関係者はその影響を彼らの言葉を借りれば「一過性」であると見ています)、そして FRB の人員構成(2 人の地区連銀総裁が辞任し、民主党のウォーレン上院議員がパウエル議長の再任に反対しています。なお、後者は俯瞰的に見れば、民主党内での意見対立と言えます)といった問題もありました。

pdf-icon PD F 全ての記事をダウンロードする

米上院によるインフラ投資法案の可決と、暗号通貨への影響

米上院は 2021 年 8 月 10 日、超党派によるインフラ投資法案を賛成多数で可決しました。この法案はバイデン大統領の目玉政策の一つであり、総額 1 兆ドルを上回る規模となっています。これによるデジタル資産市場への影響は、金額的には小さいものの、暗号通貨の税務上の取り扱いで大きな影響が出る可能性があります。この法案が施行された場合、デジタル資産市場の参加者に対する税率の引き上げや新税の創設はありませんが、新たな申告義務が発生するため、デジタル資産投資家から徴収される税金は 280 億ドル増加すると推定されています。

一般に、米内国歳入法第 6045 条の規定によると、「ブローカー」の定義に該当する者は、顧客の名称、社会保障番号、及びその他の関連情報を記載したフォーム 1099 を米内国歳入庁(IRS)に提出し、取引ごとの総収益を申告する義務があります。今回のインフラ投資法案の仮想通貨条項では、この「ブローカー」の定義が拡大されており、「デジタル資産の移転を実現するサービスを提供する者」の定義に「分散型取引所(DEX)やピアツーピア(P2P)マーケットプレイス」も含まれることになります。

こうした定義の拡大により、分散型金融(DeFi)の取引所をはじめとするデジタル資産市場の参加者に大きな影響が及び、業界全体の負担が増す可能性があります。

分散型金融(DeFi)の多くの参加者は、デジタル資産の送信者や受信者を特定できないため、米内国歳入法第6045 条の申告義務を果たすことができない可能性があります。可決された法案の文言によると、幅広い市場参加者がブローカーの定義に含まれることになり、マイナー(採掘者)、デジタル資産を預かるサービス、ノード運営者、バリデーター(承認者)、スマート・コントラクト、オープンソース・デベロッパー、ハードウェア・ウォレット/ソフトウェア・ウォレットの開発者、DAO トークンの保有者などがブローカーとして扱われる可能性があります。また、以下のような場合にも個人投資家に影響が及ぶことになります:

  •  他の個人との間で暗号通貨を売買する場合
  • 暗号資産取引所(またはそれに相当する取引所)を通じて暗号資産を取引することは、単に 2 つの転送が同時に起こることであり、多くの場合ではブローカーまたはディーラーがテクノロジーを使用して取引を仲介する。また、分散型取引所(DEX)では、金融機関や事業体が一切介在せず、テクノロジーのみによって個人間の取引が成立する場合がある。

したがって、影響を受ける個人は金融機関レベルで申告を行うことが義務付けられます。従来の金融取引では、誰がブローカー(例えば、ファンド・マネージャーなどの金融機関)で、誰が顧客(例えば、ファンド・マネージャーのファンドに投資する投資家)なのかが明確であったため、金融機関は容易に取引を申告することができました。多くの上院議員がこの問題を認識しており、ワイデン上院議員、トゥーミー上院議員、及びルミス上院議員などは法案の文言の修正案を提出しました。具体的には、マイナー(採掘者)やハードウェア・ウォレット/ソフトウェア・ウォレットの提供者などをブローカーの定義から除外し、実際に申告することができる当事者(例えば、暗号資産取引所)のみに申告義務を課すことが提案されました。しかし、申告義務の対象者の範囲を狭めた場合、予想税収が約 51 億 7,000 億ドル減少する可能性があることが判明しました。ポートマン上院議員はツイッターの投稿で、「イノベーションを阻害せず、ソフトウェア開発者、マイナー(採掘者)、またはその他の非ブローカーに対して申告義務を課さないように、暗号資産取引に関する米内国歳入庁(IRS)への申告ルールを修正する」ことについて合意に至ったと述べましたが、法案の文言は原案のままとなりました。
ブローカーの定義を狭めることなしに法案が成立した場合、米内国歳入庁(IRS)への申告義務の適用範囲が非常に幅広くなります。一方、米国外の企業が所有・管理するブローカーなどは米国の申告義務の適用を受けないため、結果として人材やテクノロジーが米国外に流出してしまう恐れがあります。これにより、デジタル資産業界が米国にもたらす経済的恩恵が少なくなる可能性があります。ほとんどの暗号通貨は国境を超えて取引されるため、人材やテクノロジーが米国外に流出したとしても、暗号通貨指数全体には影響しない可能性もありますが、米国の暗号資産プロジェクトと米国以外の暗号資産プロジェクトの成長に影響が出る可能性があります。米財務省と米内国歳入庁(IRS)は、デジタル資産の税務上の取り扱いに関して正式なガイダンスをまだ示していないため、新たな申告ルールが施行されるまでに、少なくとも 18~24 ヵ月の準備期間が設けられると予想されます。現時点で、インフラ投資法案は 2023 年に施行される見通しとなっています。
S&P 暗号通貨指数は、ビットコインやイーサリアムを含む複数の暗号通貨のパフォーマンスに連動しており、日々進化するユニークな暗号資産市場に透明性をもたらすように設計されています。S&P DJI のデジタル資産ソリューションについて詳しい情報をお求めの方は、こちらを参照ください。

免責条項:
第三者の執筆者の見解及び意見は、その執筆者自身のものであり、必ずしも S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス
またはその関係会社の見解または意見を示すものではありませんこのブログの記事は意見であり、助言ではありません。免責条項をお読み下さい。

pdf-icon PD F 全ての記事をダウンロードする

「処理中です」 ...