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World by Numbers: S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス株価指数による2023年7月の世界市場パフォーマンス・サマリー

マーケット分析レポート S&P 500 2023年6月

World by Numbers: S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス株価指数による2023年6月の世界市場パフォーマンス・サマリー

マーケット分析レポート S&P 500 2023年5月

World by Numbers: S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス株価指数による2023年5月の世界市場パフォーマンス・サマリー

World by Numbers: S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス株価指数による2023年7月の世界市場パフォーマンス・サマリー

(2023 年 8 月 1 日、東京=S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス)

  1. 全世界の株式市場パフォーマンス

    S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスの算出する S&P グローバル総合指数(米ドル建て、配当なし。以下、全データについて同じ)によると、2023 年 7 月の全世界の株式市場は 3.72%の上昇となった。7 月は、先進国市場が 3.51%の上昇、新興国市場も 5.56%の上昇となった。また、先進国大型株は 3.29%の上昇、先進国小型株も 4.86%の上昇となった(詳細は表1参照)。

  1. 国別パフォーマンス

    7 月の国別パフォーマンス上位は、トルコ、パキスタン、南アフリカ、コロンビア、ペルーの順となった。米国市場はプラス 3.51%で 49 ヶ国中 30 番目となった(表 2 参照)。7 月の円建てでの日本市場は、プラス 1.55%であった。

  2. REIT 市場

    先進国の 7 月の REIT 市場は 3.17%の上昇となった。国別のパフォーマンス上位は、スペイン、イギリス、オランダ、ベルギー、ニュージーランドの順となった。日本の 7 月の REIT 市場は2.52%の上昇となった。米国の 7 月の REIT 市場は、2.70%の上昇だった(表 3 参照)。

World by Numbers: S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス株価指数による2023年7月の世界市場パフォーマンス・サマリー: 図表 1

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マーケット分析レポート S&P 500 2023年6月

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Howard Silverblatt

Senior Index Analyst, Product Management

S&P Dow Jones Indices

THE S&P 500 MARKET: 2023 年 6 月

個人的見解: 値上がり銘柄は再び広がりを見せたが、トップ銘柄は不動

6 月の市場は値上がり銘柄数が圧倒的に優勢となり、S&P500 指数構成銘柄のうち 454 銘柄が上昇し(155 銘柄が 10%以上上昇)、5 月の124 銘柄から大幅に増加しました。これにより、年初来では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を再び上回り、300 銘柄が年初来で上昇(116 銘柄が 20%以上上昇)しています。また、6 月は 11 セクターすべてが上昇しました。6 月の市場は全体的に押し上げられ、S&P500 指数の配当込みのトータルリターンはプラス 6.61%となりました。過去数カ月の市場は時価総額の大きい一部の銘柄が主導権を握り、全体としては値下がり銘柄数の方が多く、足を引っ張っている状況でした。一部の銘柄が主導権を握る状況は続いており、S&P500 指数の年初来のトータルリターンはプラス 16.89%となっていますが、指数上昇への貢献度でトップ44 銘柄を除くと年初来のトータルリターンはマイナスです。とはいえ、5 月時点ではトップ 44 銘柄ではなく 8 銘柄を除くとマイナスとなっていました。Apple(AAPL)と Tesla(TSLA)が 6 月も引き続きトップに君臨し、Alphabet(GOOG/L)と月後半には Salesforce.com(CRM)が、月間の騰落率に大きくマイナスに寄与しました。それでも、6 月の市場は幅広い銘柄がプラスに寄与しましたが、年初来で見ると、一部の銘柄が牽引する状況に変わりはありません。S&P500 指数は依然として超大型株の比重が高い状態にあり、上位 10 銘柄で時価総額の 30.5%を占めています(通常は 20%台前半でした)。6 月の注目点として、半導体企業の NVIDIA(NVDA)が時価総額 1 兆ドルクラブの仲間入りを果たし、Apple は上場企業として初めて時価総額が 3 兆ドルに到達し、S&P500 指数に占める割合が過去最高の 7.72%に達しました。現在、1 兆ドルクラブには他に、Microsoft(MSFT)、Alphabet、Amazon(AMZN)が名を連ねています。

新規株式公開(IPO)市場も息を吹き返しましたが、パフォーマンスはまちまちです。地中海料理チェーンの CAVA(CAVA)は IPO 価格 22ドルで上場し、初値 42 ドル、一時は 47 ドルまで上昇しましたが、現在は 40.95 ドルとなっています。韓国料理チェーンの GEN Restaurant(GENK)は IPO 価格 12 ドルで上場し、16.99 ドルで 6月を終えました。その他、メキシコで産業用不動産の開発と管理を手掛ける Vesta Real Estate(VESTA)、テキサス州で天然ガスの圧縮サービスを提供する Kodiak Gas Services(KGS)、リサイクルショップを展開する Savers Value Village(SVV)、特殊保険や再保険を手掛ける Fidelis(FIHL)などが IPO を完了しています。7 月は通常、IPO が活発な月で、最近の株価上昇を受けて今年も活況が期待されます。なお、8 月は例年 IPO 件数が少なくなります。

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World by Numbers: S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス株価指数による2023年6月の世界市場パフォーマンス・サマリー

(2023 年 7 月 3 日、東京=S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス)

  1. 全世界の株式市場パフォーマンス

    S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスの算出する S&P グローバル総合指数(米ドル建て、配当なし。以下、全データについて同じ)によると、2023 年 6 月の全世界の株式市場は 5.64%の上昇となった。6 月は、先進国市場が 5.87%の上昇、新興国市場も 3.68%の上昇となった。また、先進国大型株は 5.76%の上昇、先進国小型株も 6.55%の上昇となった(詳細は表1参照)。

  1. 国別パフォーマンス

    6 月の国別パフォーマンス上位は、ブラジル、ポーランド、イタリア、ペルー、南アフリカの順となった。米国市場はプラス 6.72%で 49 ヶ国中 12 番目となった(表 2 参照)。6 月の円建てでの日本市場は、プラス 7.36%であった。

  2. REIT 市場

    先進国の 6 月の REIT 市場は 2.59%の上昇となった。国別のパフォーマンス上位は、フランス、ニュージーランド、スペイン、イスラエル、米国の順となった。日本の 6 月の REIT 市場は4.25%の下落となった。米国の 6 月の REIT 市場は、4.30%の上昇だった(表 3 参照)。

World by Numbers: S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス株価指数による2023年6月の世界市場パフォーマンス・サマリー: 図表 1

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マーケット分析レポート S&P 500 2023年5月

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Howard Silverblatt

Senior Index Analyst, Product Management

S&P Dow Jones Indices

THE S&P 500 MARKET: 2023 年 5 月

個人的見解: 市場の関心は銀行危機や債務上限問題から政府支出に移った後、再び FOMC に 戻る(AI 作成の文章ではありません)

株式市場は直近(2 カ月ほど)レンジ相場を形成していましたが、債務上限と政府支出を巡って民主・共和両党が合意したことを材料に、5 月末にかけてレンジを上抜ける展開となりました。とはいえ相場上昇の理由は、市場が両党間の合意を評価したからではなく、交渉が決裂した場合には悲惨な結果を招きかねないからでした。S&P500 指数は 4,200 台を回復し、取引時間中に 4,231 をつける場面もありました(前回終値が4,200 台をつけたのは 2022 年 8 月)が、最終的には 4,200 台を割り込み、4,180 で 5 月の取引を終えました。地方銀行の経営破綻や債務上限問題が一段落したことを受けて 5 月に株式市場が 0.25%上昇したことは、勝利として受け取られました。特に 2023 年第 1 四半期の決算発表の大半が終了したことを考慮すると、市場のボラティリティは異常なまでの低水準を維持しています(営業利益は前期比 4.8%増と良好な結果となりました。とはいえ、より公平な観点から言えば、下方修正される前の期初時点での予想値を 1.0%下回っています)。メディア報道は「債務上限問題」一色でしたが、市場では業績予想と、経済の「選別的」ランディングまたは「ソフト」ランディングの可能性が主な取引材料となりました。また、主要産業毎にリセッションの可能性が取り沙汰され始めています。

しかしながら、(少なくとも私がまだ通っている数少ない)酒場では、(30 過ぎか 40 過ぎぐらいの)いわゆる「若造」が人工知能(AI)の可能性や、よくある将来に対する壮大なビジョン、そして AI 絡みの M&A市場の盛り上がりについて議論していたようでした。私に言わせれば、オンライン学習と勉強ツールを提供する Chegg (CHGG)の株価が、5月に入ってから早々に 1 日で 48%下落(年初来では 65%下落)したことが示すように、AI の持つ可能性は自明のことです。同社は学生が AI(ChatGPT)に傾倒し、同社のサブスク利用(ひいては事業)が縮小したと警告を発しました。若造達がこうしたトレードから教訓を得ず、チャンスを見過ごしたのであれば、AI の別の側面を示す例として Nvidia (NVDA)を取り上げたいと思います。同社の業績は事前予想を大幅に上回り、業績見通しも上方修正しました。その理由として現在と将来の AI 関連の売り上げを挙げており、決算(とガイダンス)の発表を行った同日に Nvidia の株価は 24%上昇し(年初来では 159%上昇)、時価総額 1 兆ドルクラブに仲間入りしたわけです (とはいえ、月末には早々に同クラブの基準を下回りました)。酒場では「若造ども」が AI の可能性と、自分たちが物色中の AI 関連銘柄について語り合い、AI によって素晴らしい投資機会(と利益)がもたらされようとしているとの結論に至りました。一方で、私のような古い世代にとっては、90 年代終盤の IT(情報技術)バブルを想起させる状況です。当時 IT 企業の株価は 1998 年に 77.6%、1999年には 78.4%上昇しましたが、続く 2000 年には 41.0%下落し、2001 年は 26.0%下落、2002 年は37.6%下落しました。結局、5 年間でのネットリターンは 13.6%のマイナスでした(多くの IT 長者が生まれ、また経営破綻も相次ぎました)。またとないチャンスを秘めた公開市場での AI 投資の時代が始まるというのが大方の見方ではありますが、本物の知性(インテリジェンス)は依然として、既存のプロセスと AI の融合と同時に、リアルな製品の進歩とその活用実態を見極めようとしています。


World by Numbers: S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス株価指数による2023年5月の世界市場パフォーマンス・サマリー

(2023 年 6 月 1 日、東京=S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス)

  1. 全世界の株式市場パフォーマンス

    S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスの算出する S&P グローバル総合指数(米ドル建て、配当なし。以下、全データについて同じ)によると、2023 年 5 月の全世界の株式市場は 1.45%の下落となった。5 月は、先進国市場が 1.35%の下落、新興国市場も 2.33%の下落となった。また、先進国大型株は 1.05%の下落、先進国小型株も 3.19%の下落となった(詳細は表1参照)。

  1. 国別パフォーマンス

    5 月の国別パフォーマンス上位は、ギリシャ、台湾、大韓民国、ブラジル、インドの順となった。米国市場はプラス 0.25%で 49 ヶ国中 9 番目となった(表 2 参照)。5 月の円建てでの日本市場は、プラス 3.58%であった。

  2. REIT 市場

    先進国の 5 月の REIT 市場は 3.85%の下落となった。国別のパフォーマンス上位は、日本、イスラエル、米国、オーストラリア、ニュージーランドの順となった。日本の 5 月の REIT 市場は2.20%の下落となった。米国の 5 月の REIT 市場は、3.23%の下落だった(表 3 参照)。

World by Numbers: S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス株価指数による2023年5月の世界市場パフォーマンス・サマリー: 図表 1


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