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株価指数は第2四半期に大幅に回復

アジアにおけるESG投資の普及促進に向けて

現在の株価上昇には根拠がある

REIT業界における大きな変化

ボトムアップとトップダウンによるマルチファクター・ポートフォリオ構築を比較する

株価指数は第2四半期に大幅に回復

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Hamish Preston

Head of U.S. Equities

S&P Dow Jones Indices

2020年が波乱の幕開けとなったことを受け、多くの投資家は2桁台の下落を見込み、2020年の予想リターンを再評価していたと思われます。新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で市場のセンチメントが不安定になっていましたが、市場は第2四半期に大幅に反発しました。

2020年が波乱の幕開けとなったことを受け、多くの投資家は2桁台の下落を見込み、2020年の予想リターンを再評価していたと思われます。新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で市場のセンチメントが不安定になっていましたが、市場は第2四半期に大幅に反発しました。

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アジアにおけるESG投資の普及促進に向けて

ESG要因への投資比率は依然として低い

新型コロナウイルスによってマクロ経済や資産 格に悪影響が及んでいる中で、 投資リ ターンの観点からESGの価値が高まったこと は、 この時期において明らかになった数少な い好材料の1つと思われます。 2020年第1 四半期には、 パンデミックによって市場のボラ ティリティが上昇する中で、 ESGファンドに対する 投資家の関心が高まったため、 ESGファンド は底堅いパフォーマンスとなりました。 つまり、 ESGに真剣に取り組んでいる多くの企業や 投資ファンドは、 ピアグループをアウトパフォームす ることができたと言えます。 例えば、 S&P グロー バル ・ マーケット ・ インテリジェンスが行ったリサー チはこのことを明確に示しています。 このリサーチ は、運用資産残高(AUM)が2億5,000 万ドル以上で、 なおかつESG基準に基づい て銘柄選択を行っている17の上場投資信 託(ETF)とミューチュアル ・ ファンドを対象に行 われました。

その結果、 このうちの12のETFとミューチュアル ・ ファンドが年初来でS&P500をアウトパフォーム していました。 また、モーニングスターによると、 世界 のサステナブル ・ ファンドのユニバースは2020 年第1四半期に456億ドル拡大しました。 一方、 投資ファンド ・ ユニバース全体では同 時期において3,847億ドルの資金流出が ありました。 しかし、調査結果によると、 アジアを 本拠地とする多くのアセット ・ オーナーは今のと ころ、ESG要因への投資比率が低水準に とどまっています。具体的には、回答者の3分 の2以上(68%)は、 ESG関連のマンデートへ の投資比率がポートフォリオの10%未満であ ると述べました。 また、 この比率が20%以上で あると回答した投資家は、全体の5分の1に 留まりました。 調査の回答者によると、 ESGへ のエクスポージャーを加える、または増やす際の 最大の懸念事項は、 「質の高いデータまた は標準化されたデータが不足」 していることで す。 また、 「ESGの価値に対する社内の理 解が不足」 していると述べた回答者も多くい ました。 その他には、 「分析やデューデリジェンス に追加コストがかかる」 といった回答も見られ ました。

ESG投資を行う理由

一方、 より積極的にESG投資に取り組んで いるアセット ・ オーナーはESG投資の価値を 実感しています。 例えば、 回答者の14%はポ ートフォリオの50%以上をESGテーマに配分し ています。 アジアの機関投資家の間では、 ESG関連の投資比率が比較的低くとどま っているものの、 楽観主義者は、変化の土 台を築くのは上記のような調査結果である と考えています。 また、 調査結果によると、 ポー トフォリオにおいて持続可能テーマへの投資 比率を高めたいと考えて る投資家が多 いことも判明しました。 回答者の70%強は、 今後1年間にわたりポートフォリオでESG関連 の投資比率を引き上げる 「可能性が高い」(34%はすでにESGテーマに投資しており、 配 分を増やしたいと考えている)、 または 「可能 性が中程度である」 (37%はESGテーマに 投資するかもしれないが、 より詳細な情報、 あるいは付加価値の保証が必要である) と述べました。

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現在の株価上昇には根拠がある

経済指標が低迷し、センチメントが大幅に悪化しているにもかかわらず、世界的な株価の上昇が続いています。こうした中で、現在の株価は割高であり、正当化できない水準にあるとの懸念が広まっています。

本稿では、この質問に対して相対的な視点から回答します:ベンチマーク利回りが史上最低水準近くにある中で、 株式の成長可能性はより魅力的になっています。言い換えると、株価が上昇しているのは、金利が低下しているた めであると考えられます。このことは金融理論により裏付けられています:割引率が低ければ低いほど、将来収益 の現在価値は大きくなるため、企業の株式価値も高まります(他の条件が全て同じであると仮定した場合)。ま た、企業によって割引率は異なりますが、全体的な低金利環境により、全ての企業の割引率が低下しています。

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REIT業界における大きな変化

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Michael Orzano

Head of Global Exchanges Product Management

S&P Dow Jones Indices

新型コロナウイルスのパンデミックによって経済や社会に大きな影響が及んでいる中で、商業用不動産業界においてここ数年にわたり続いている新たなトレンドが加速しています。米国のREIT業界ではこれまで、小売、オフィス、及び住宅などのセクターが主流となっていましたが、最近では特殊REITの割合が高まっており、特にデータ・センターや携帯電話基地局を保有する特殊REITが増えています。

2015 年 12 月 31 日時点において、データ・センター、携帯電話基地局、及び産業用 REIT は合計でダウ・ジョーン ズ・エクイティ・オール・リート指数(米国エクイティ REIT をカバーする広範な指数)の 17%を占めていまし た。この割合は、2019 年末までに 30%に上昇し、2020 年 5 月末時点では 42%以上となっています。一方、小売 REIT の割合は 19%から 5%に低下しました。

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ボトムアップとトップダウンによるマルチファクター・ポートフォリオ構築を比較する

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Lalit Ponnala

Director, Global Research & Design

S&P Dow Jones Indices

最近の市場の乱高下を踏まえ、マルチファクター・ポートフォリオ構築に対する代替として「トップダウン」アプローチを採用した場合と比較して、この指数のパフォーマンスを検証します。このトップダウン・アプローチは、単一ファクター指数を均等加重した組み合わせであり、「指数の指数」(Index of Index (IOI))と呼ばれています。

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