クライメートトランジション評価に関するお問い合わせ

クライメート トランジション評価とは?

クライメートトランジション評価(CTA)は、企業の現在の活動内容と、企業が作成した気候移行計画が実施される見込みの双方を評価し、その結果、その企業の経済活動(売上や投資活動など)が将来的に低炭素で気候変動に強い未来とどの程度整合的であるかについて、定性的な評価を提供する商品です。

クライメートトランジション評価と、

ネット・ゼロ目標評価の違い

クライメートトランジション評価(CTA)はネット・ゼロ目標評価ではありません。多くのネット・ゼロ目標が、2050年までに到達するような遠い目標であるのに対し、CTAは、潜在的に重大な移行実施リスクを考慮した上で、企業が計画している近い将来の行動や投資、そしてその実行可能性を分析する評価です。

S&Pグローバル・レーティングの

分析アプローチ

クライメートトランジション評価では、「シェード・オブ・グリーン評価」に基づき、「ダークグリーン」から「レッド」までの「シェード(グリーン度)」を用いて評価をお伝えします。 

クライメートトランジション評価に含まれる3つの要素: 

  1.  現在のシェード (グリーン度)(「シェード・オブ・グリーン評価」に基づく) 
  2. 企業が作成した気候移行計画
  3.  未来のシェード(グリーン度)(「シェード・オブ・グリーン評価」に基づく) 
  4. 移行の進捗: 現在と将来のシェードの度合いを表す移行進捗スコアを割り当てます

オプションの追加:企業の要請に応じて、対象となる証券取引所で使用されているグリーンエクイティ原則との整合性があるかについての意見も提供する事ができます。 

また、当社のCTAリポートには、強み、弱み、注意点などの分析サマリーも含まれています。

 

CTAを利用することで

  • 現在のシェード(グリーン度)と未来のシェードが一目瞭然のため、現在の状況と気候移行計画の方向性をより簡単に比較することができます。(「シェード・オブ・グリーン評価」に基づく評価)
  • 主要な環境パフォーマンスKPIの進捗状況を業界の同業他社と比較することができます。
  • 移行計画の進捗スコアにより、企業の経済活動の組み合わせが現在と未来の間にどの程度変化する可能性があるかが一目でわかります。

 

クライメートトランジション評価及びシェード・オブ・グリーン評価に関する当社の分析アプローチ は、以下をご参照ください。

クライメートトランジション評価のご利用例

サステナブルファイナンス

サステナブルファイナンスを実施するために、企業の移行体制をあらわすことができます。CTAは、セカンド・パーティ・オピニオン(SPO)と組み合わせてラベル付き債務に使用することも、ラベルなし債務に使用して企業レベルでのトランジションへのコミットメントを示すこともできます。

グリーンエクイティ原則との整合性の確認

CTAは、企業の要請に応じて、特定の証券取引所で使用されているグリーンエクイティ原則と整合性があるかについて意見を提供する事ができます。

IPO

証券取引所への上場や、グリーンエクイティ、新規株式公開(IPO)発表に向けた活動について、関連する外部意見としてお使いいただけます。

投資家およびステークホルダーとのコミュニケーション

投資家やその他のステークホルダーとのコミュニケーションにおいて、特にトランジション期にあるセクターの企業に対して、計画の堅牢性を伝えることができます。

定性的なクライメートトランジションのリスク分析

投資家や銀行・金融機関が投資先企業の気候移行リスク(特定の企業のトランジションの野心度合いや計画を含む)を理解するために、定性的に深く掘り下げた意見を提供します。

グリーンエクイティ原則について

S&Pグローバル・レーティングは現在、三つの主要な証券取引所のグリーン・エクイティ指定 (B 3AçõesVerdes (BAV)、Nasdaq Green Designations、SIX Swiss Exchange 1.5°C Climate Equity Flag) の承認された評価機関です。

動画:「シェード・オブ・グリーン評価」を紐解く

こちらの動画では、サステナブルファイナンス市場専門のアナリストであり、シェード・オブ・グリーン評価というモデルを構築したノルウェーのShades of Green共同設立者である、クリスタ・クラップ氏が、グリーンプロジェクトにダーク、ミディアム、ライトグリーンのグリーン度を割り当てる方法について説明します。