コンテンツリスト

保険会社の一般勘定におけるETF – 2022年

GICS®構成の変更によるS&P カーボン・エフィシェント指数への影響について

指数効果に何が起きたのか?過去30年間にわたるS&P500®の構成銘柄の追加と除外

アクティブ・マネージャーの難問

保険会社の一般勘定における ETF – 2021 年

保険会社の一般勘定におけるETF – 2022年

Contributor Image
Raghu Ramachandran

Head of Insurance Asset Channel

S&P Dow Jones Indices

はじめに

米国の保険会社は2021年、一般勘定のポートフォリオにおいて上場投資信託(ETF)を150億ドル増やしました。2021年末までに、米国の保険会社はETFの運用資産残高(AUM)を2020年から15%増やしました。こうした2021年の伸びは、2004年以降における18年間の長期トレンドに沿った動きであり、保険会社はこの期間に年間15%の割合でETFのAUMを増やしてきました。歴史的に見ると、保険会社は資産の大半を債券証券で保有しているものの、株式ETFにも投資しており、保険会社のETF保有の中で株式ETFは依然として大きな割合を占めています。しかし、債券ETFの組成が増えている中で、保険会社からの債券ETFへの資金流入も大幅に増えています。実際に、保険会社は2021年、債券ETFを増やす一方で、株式ETFを減らしました。米国の保険会社の一般勘定におけるETF利用に関する7回目の年間調査で、当社は保険会社によるETFの取引についても分析しました。平均すると、保険会社は2021年、年初に保有していたETFの2倍の量のETFを取引しました。全体として、2021年の取引量は2020年とほぼ同じでした。これは主に年間における売買回転率が24%低下したことによるものでした。

保有分析

概要

米国の保険会社は2021年末時点で、ETFに454億ドルを投資していました。これは、7兆2,000億ドルに上る米国のETFのAUMのごく一部にとどまっており、米国の保険会社における7兆8,000億ドルに上る投資資産に占める割合もわずかとなっています。図表1は、過去18年間にわたる米国の保険会社によるETFの伸びを示しています。

保険会社の一般勘定におけるETF – 2022年: 図表 1

pdf-icon PD F 全ての記事をダウンロードする

GICS®構成の変更によるS&P カーボン・エフィシェント指数への影響について

S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス(S&P DJI)とMSCI社(MSCI)は2021年10月18日、GICS構成を変更する可能性に関して、投資コミュニティのメンバーとコンサルテーションすることを決定しました。GICS構成の変更が決まった場合、2022年3月に変更点が発表され、2023年3月に有効となる予定です。GICS構成が今日の市場を適切に反映し、正確かつ完全な産業の枠組みとなるよう、当社ではGICS構成の見直しを定期的に行っています。今回のコンサルテーションは2021年10月18日に始まり、2022年2月18日に終了します。図表1では、GICS構成の変更に関するコンサルテーションの概要をまとめています。

GICS®構成の変更によるS&P カーボン・エフィシェント指数への影響について: 図表 1

この分析は、S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスLLC(以下「S&P DJI」という)のインデックス・リサーチ及びデザイン・チームが行ったものです。S&P DJIは、商業部門と分析部門を分離した組織構造/運営体制をとっています。したがって、GICS構成の変更に関するコンサルテーションによって最終的な変更が行われた場合でも、その情報が一般公開されるまで、リサーチ及び開発チームは最終的な変更にアクセスすることができません。

はじめに

本資料では、GICS構成の変更に関する提案が、S&P グローバル大中型株カーボン・エフィシェント指数(除く日本)とS&P/JPX カーボン・エフィシェント指数にどのような影響を及ぼす可能性があるかについて評価します。具体的には、GICSのセクター及びGICSの産業グループの指数ウェイト、炭素十分位数ウェイトの分布、指数の炭素強度の削減率、及び指数の売買回転率への影響を評価します。この分析を完了するため、当社は直近の指数リバランス日である2021年3月19日時点の指数構成銘柄データを使用しました。ただし、仮にGICS構成の変更に関する提案が採用されたとしても、これらの評価は指数への最終的な影響とみなされるべきではありません。

pdf-icon PD F 全ての記事をダウンロードする

指数効果に何が起きたのか?過去30年間にわたるS&P500®の構成銘柄の追加と除外

Contributor Image
Hamish Preston

Head of U.S. Equities

S&P Dow Jones Indices

  • この記事に含まれる指数 S&P 500

エグゼクティブ・サマリー

指数効果とは、主要指数に追加、あるいは主要指数から除外される証券に関連する推定超過リターンのことを指します。指数効果についてはここ何十年にもわたり研究されてきましたが、パッシブ投資が拡大し、それに伴って指数への連動を目指す投資家(指数構成銘柄の変更に対応する)の売買圧力により、銘柄のリターンが影響を受けるかもしれないといった思惑が高まる中で、指数効果はここ数年においてますます注目されるようになっています。

本資料では、1995年初めから2021年6月までのS&P 500における銘柄の追加と除外について分析しています。S&P 500は世界で最も幅広くベンチマークとして採用されている指数(2020年末時点で13兆5,000億ドルの資産がこの米国大型株指数に連動するか、この指数をベンチマークとしていた)であり、ここではS&P 500に注目します。また、パッシブ投資の拡大が指数効果に寄与するのであれば、このことはS&P 500の銘柄の追加や除外の中に表れるのではないかと予想されます。

全体として、当社の分析は既存の文献にすでに反映されている一般的なコンセンサスを裏付けるものです:S&P 500の指数効果は構造的に低下するように思われます(図表1参照)。また、当社の分析によると、株式市場における流動性の改善により、時間の経過とともに指数効果が減衰することを示唆しています。

指数効果に何が起きたのか?過去30年間にわたるS&P500®の構成銘柄の追加と除外: 図表 1

パッシブ投資は過去50年間にわたり非常に大きな成長を遂げました:2008年以降における指数連動の投資商品への累積資金流入は、アクティブ・ファンドへの資金流入を超えました。また、上場投資信託(ETF)業界は2007年末時点の8,070億ドルから2020年には8兆ドル近くまで拡大しました。Google ニュースを検索すると、「パッシブ投資の危険性」に関する記事が「受動喫煙の危険性」に関する記事を何倍も上回るという結果となります。パッシブ投資は、こうした根拠のない批評記事とともに成長しています。

指数効果について書かれたものは多くあります。例えば、代表的な指数に追加された銘柄は「発表日から有効日」まで指数をアウトパフォームする傾向にあり、有効日後には通常、小幅な調整があったといった内容の記事がここ30年間においてよく見られます。

pdf-icon PD F 全ての記事をダウンロードする

アクティブ・マネージャーの難問

エグゼクティブ・サマリー
市場ボラティリティが平均を下回ることは通常、リターンが平均を上 回ることと関連しています。したがって、選択肢が与えられるのであ れば、ほとんど投資家は高いボラティリティよりも低いボラティリテ ィを選好すると思われます。

• しかし、アクティブ・マネージャーにとって、選択肢はそれほど明確 ではありません:市場ボラティリティが低いということは、相関や分 散が低いことと関連しており、この両方により、アクティブ運用を正 当化することが難しくなります。
• アクティブ・ポートフォリオは通常、それらのベンチマークよりもボ ラティリティが高くなります。ボラティリティがどのくらい高いかは 相関にもよります。アクティブ・マネージャーは銘柄集中に伴う暗黙 のコストを支払っており、このコストは相関が低下する際に上昇しま す。
• 低い分散により、アクティブ・マネージャーは付加価値を生み出すこ とが難しくなり、アクティブ・マネージャーが生み出す追加リターン は減少します。
• こうした視点により、絶対リターンの創出と相対リターンの創出の目 標における対立が浮き彫りとなります。

pdf-icon PD F 全ての記事をダウンロードする

保険会社の一般勘定における ETF – 2021 年

Contributor Image
Raghu Ramachandran

Head of Insurance Asset Channel

S&P Dow Jones Indices

はじめに

2020 年は混沌とした年明けとなりましたが、米国の保険会社は 2020年、一般勘定のポートフォリオに上場投資信託(ETF)を 40億ドル増やしまし た。2020 年末までに、米国の保険会社は ETF の運用資産残高(AUM)を 2019 年から 18%増やしました。特に生命保険会社が ETF 市場に復帰し、大量の ETF を購入しました。債券市場でボラティリティが上昇したにもか かわらず(またはボラティリティが上昇したことにより)、保険会社は債 券 ETF に大量の資金を投入し、2020 年には債券 ETF を 5 億ドル増やしま した。

米国の保険会社の一般勘定における ETF の利用状況に関する当社の第 6 回 年次調査では、保有状況の分析に加えて、保険会社による ETF の取引状況 (42 ページを参照)を初めて分析しました。保険会社は 2020年、630 億 ドルの ETF を取引し、2019 年の取引量に対して 10%の伸びを示しまし た。保険会社は 2020 年に平均して、年初に保有していた ETF の 2 倍の量 の ETF を年内に取引しました。特定のカテゴリーでは取引比率が大幅に上 昇しています。また、保険会社の取引の規模についても興味深い観測結果 が得られました。

保有分析

概要

米国の保険会社は 2020 年末時点で、ETF に 369 億ドルを投資して いました。これは、5 兆 5,000 億ドルに上る米国の ETF の AUM の ごく一部にとどまっており、米国の保険会社における 7 兆 2,000 億 ドルに上る投資資産に占める割合もわずかとなっています。図表 1 は、過去 17 年間にわたる米国の保険会社による ETF の利用状況を 示しています。

保険会社の ETF 利用は 2020 年に 18.4%増加しましたが、これは 2019 年の 16.0%増をわずかに上回る増加率です。この増加率は、保 険会社が ETF への投資を開始した 2004 年から一貫しています(図 表 2 を参照)。この増加率は、ほぼ 4~5 年ごとに ETF の AUM が 2 倍になることを意味しています(図表 3 を参照)。

pdf-icon PD F 全ての記事をダウンロードする

「処理中です」 ...